ブックリスト@ココまな

2021年06月29日 20:36
カテゴリ: おすすめ本紹介

はじめまして!ココまなでボランティアをしている大学生、牧野です。
日中の活動にはあまり参加できていないのですが、ココまなに置いてある本を選ばせてもらっていたりします!
私自身本が大好きなので、今週からココまなにある本の中から1冊チョイスして紹介する投稿を始めようと思います。(もちろんココまなに持っていっている本はすべてオススメなのですが……!!)
どうぞよろしくお願いします♪

本を紹介していくにあたって、まず思ったのが、本への馴染み度合いって人によって全く違うよなぁ、ということでした。
本が好きとか嫌いとか、よく言いますけど、「本」が指すものってとても多くて、それをひとまとめにして扱うのって結構難しいんですよね。私は本が大好き、なんて言いましたが、嫌いな本だってもちろんあります。それこそ読み終わったあと、時間とお金を返せ、って叫びたくなるような。
けれどそれと同じくらい、大好きな本もあって。どれだけ時間とお金をかけてもこんな体験はなかなかできない、って感じるような。だからもし今、本も文字を読むのも嫌いだ、って思っている人がいるなら、それは今まで出会ってきた本との相性が悪かっただけだと思ってもいいんじゃないかなーって思います。
もちろん、今は楽しみのための読書の話をしているので、もっと楽しいことがある!本なんて読んでいる暇はない!という意見にはまっっったく反論できないのですが……けれど私は、本には楽しさだけじゃなくて、「癒やし」の効果があると思っていて。
ドラマとか映画とかゲームでも、何かに没入して、完全にその世界に浸ってるとき、現実のことを忘れられるっていう体験をしたことがある人は多いのでは?あと、登場人物に深く共感できたときとかに、すごくスッキリした経験とか。そんなことが、読書だと手軽にできるんですね。映像作品だと考えている間に置いていかれたり、ゲームだとどうしても作業が生じたりしますが、読書にはそれがない。しかも割安(図書館なら無料!)、種類も豊富。わからない言葉もググればすぐわかります。ゲームの攻略を探すより早く済みますよ、たぶん。
だから何か嫌なことがあったり、どうしようもなくふさぎこんだりしたときには、一度、本を手にとってみてほしい。本からは決してあなたに干渉しない。だからこそ、文字を目で追うだけでも、少し落ち着けることもあります。私の体験談なんですけど。

というわけで長い前置きでしたが、いよいよ本題。『文学効能事典』です。
この本はいわゆるブックガイド、本の紹介本なのですが、著者は自分たちのことを「読書療法士」と名乗り、「心身の不調を改善する薬」として本をおすすめしています。「悪夢を見るとき」「月曜の朝が憂鬱なとき」のようなシチュエーションごとに、小説をあらすじとともに短い文章で紹介しています。「着ていく服がないとき」なんてのもあったりして。
ですからこれは全編通して読む必要はなくて、読みたいときに読みたい見出しのところだけつまみ読みできる本です。一見出しはほんの1、2ページあるかないかなので、随分読みやすい。こんな本があるんだ、とか思いながら紹介を読むだけでも楽しいし、実際に紹介された本を読んで、ああこういうことか、ってなるのも楽しい。その物語自体を味わうことももちろん楽しい。しかも嫌なことまで忘れられるなら、それって最強じゃないですか?最強の処方箋です。
ちなみに私は「クリスマスが憂鬱なとき」「愚痴っぽいとき」に読む本がお気に入りです。どちらもシチュエーションとは打って変わって、可愛らしい物語が紹介されています。
さて、時間を忘れてしまいそうな本ばかりですが、服用の際はくれぐれも用法用量を守って、めいっぱいお楽しみください。
 
補足:ちなみに本の癒やし効果についてはいろんな研究がされていて、「読書 ストレス解消」とかで検索してみると結構な量の記事が出てきます。中にはうさんくさいのもありますが……。

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